
🎤 Meyhem Lauren(メイヘム・ローレン)
出身地・基本情報
Meyhem Lauren(本名:James Rencher / ジェームズ・レンチャー)は、アメリカ・ニューヨーク州クイーンズ出身のラッパーです。彼は東海岸ヒップホップ、特に1990年代のニューヨークラップの影響を受けたスタイルで知られています。(ウィキペディア)
🎧 『Silk Pyramids(シルク・ピラミッズ)』とは?
リリース年・形式
- 発売:2014年
- 形式:スタジオアルバム(コラボレーションアルバム)
- アーティスト:Meyhem Lauren & プロデューサー Buckwild(バックワイルド)
- 曲数:約13曲、収録時間:約45分程度 (Apple Music – Web Player)
どんなアルバム?
『Silk Pyramids』は、Meyhem Laurenと90年代東海岸ヒップホップの名プロデューサーBuckwildがタッグを組んだアルバムで、ニューヨークのストリート感・Boom Bap(ブームバップ)感が色濃い作品です。(Apple Music – Web Player)
- BuckwildはDITC(Diggin’ in the Crates Crew)の一員で、Big LやAZなど東海岸クラシックを手掛けた重鎮プロデューサーです。(HMV Japan)
- サウンドはサンプリング主体のトラックに、クールでスモーキーな雰囲気を持ったNYストリートラップが乗るスタイル。(HMV Japan)
特徴・ゲスト
- 歌詞はストリート生活や自信のあるリリックが中心で、Meyhemの巧みなフローが活かされています。(Complex)
- アクション・ブロンソン(Action Bronson)ほか、RetcH、Troy Ave、P.F. Cuttin などゲストが参加。(Complex)
評価
- 当時のニューヨークヒップホップを代表する作品として評価され、現代の伝統的なNYラップを体現するアルバムのひとつと見なされています。(Mikiki)
🎶 どんな雰囲気の音楽?(聴きどころ)
✔ ブームバップ中心のビート
✔ 力強いラップと街の空気感
✔ サンプリングを生かしたジャジー/ソウルフルなトラック
✔ ゲストも豪華で、ニューヨークヒップホップの現在と過去をつなぐ作品
簡単に言うと、**90年代東海岸のノリを現代に受け継いだ“ストリート感あふれるラップアルバム”**です。クイーンズ出身のラッパーのルーツや背景を感じながら聴ける1枚です。(ウィキペディア)
🏙 『Silk Pyramids』全体の前提(再確認)
- Meyhem Lauren(Queens, NY)× Buckwild(DITC)
- コンセプトは
👉 「90s NYストリートの美学 × 現代インディ感覚」 - 豪華さよりも
・リアルな生活感
・ユーモア混じりの自慢話
・ダーティだけど知性のあるラップ
Buckwildのビートは「派手な展開」ではなく
“ループの強度”と“質感”で勝負しているのがポイント。
🎧 曲ごとの聴きどころ解説
1. Intro
- 短めの導入
- アルバムのトーンを決める“NY地下感”
- Buckwildのザラついた質感をまず耳に慣らす役割
2. Silk Pyramids
- アルバムの美学を象徴するタイトル曲
- 「贅沢」と「ストリート」を同時に語るMeyhem節
- フロウは力を抜いた早口気味の会話調
👉 派手じゃないのに説得力があるのがMeyhemの強み
3. Bonus Round
- スネアが強めのクラシックBoom Bap
- 韻より“ノリと間”で聴かせる曲
- Buckwildの90s感が一番わかりやすいトラック
4. Jabroni
- ユーモア全開
- “俺は俺、雑魚は雑魚”というNYラップの伝統
- Action Bronsonと並ぶクイーンズ系ラフ・キャラ感
5. P.M. Mode
- 夜のNYが浮かぶダーク寄りトラック
- ビートはミニマル、ラップは情報量多め
- Meyhemの生活描写力が強く出る
6. Check the Resume
- キャリアを誇示する自己紹介曲
- DITC文脈の「履歴書ラップ」
- 過去と現在を自然につなぐ構成
7. Money in the City
- ストリートと金の現実的な距離感
- 成功自慢というより
「金に振り回される日常」 - Buckwildのベースラインが渋い
8. Brutal
- タイトル通り無骨
- ラップもビートも装飾を削ぎ落としている
- NYラップの“怖さ”ではなく“重さ”
9. NY Equinox
- アルバム中、最もNY賛歌的
- 季節・空気・街の温度を感じさせる描写
- ブーンバップ好きにはかなり刺さる曲
10. Soundcheck
- ライブ前の緊張感を思わせる構成
- Buckwildの“間の取り方”が光る
- ヘッドフォン向きトラック
11. Serious
- タイトルとは裏腹にクール
- 感情を出さずに語るのがMeyhem流
- 感情を抑えたリアルさ
12. Egos
- “エゴ”をテーマにした内省的曲
- 自慢と自己批判が混在
- アルバム後半の精神的な山場
13. Outro
- 余韻を残す締め
- 「やり切った感」より
“また街に戻る感じ”
🔍 アルバムの本質まとめ
このアルバムは👇
- ❌ 派手なフック
- ❌ トレンド狙い
- ❌ クラブ向け即効性
ではなく、
✅ 90s NYの精神を現代に自然移植
✅ 生活感のあるストリートラップ
✅ Buckwildの職人芸 × Meyhemのキャラ
🎯 こんな人に刺さる
- DITC / Mobb Deep / early Nas 好き
- Action Bronson 周辺のNYインディが好き
- “渋いNYラップ”を腰を据えて聴きたい人
いいテーマです。
では Meyhem Lauren『Silk Pyramids』を軸に、2010s NYアンダーグラウンドの中での位置付けを
シーン構造・系譜・役割で整理します。
🗽 2010s NYヒップホップの大枠
まず前提として、2010年代のNYは分裂したシーンでした。
① メジャー/再商業化ライン
- A$AP Rocky / A$AP Mob
- French Montana
- Drake影響下のサウンド
👉 NYの音より“NY出身”が前面
② アンダーグラウンド復興ライン(重要)
90sの美学を現代的に更新した勢力。
- Action Bronson
- Roc Marciano
- KA
- Meyhem Lauren
- Your Old Droog
- Wiki(Ratking)
👉 Silk Pyramidsは完全にこのライン
🧭 Meyhem Laurenの立ち位置(結論)
🔑 役割を一言で言うと
「90s NYラップを“普通の生活者の目線”で2010sに持ち込んだ存在」
- Roc Marcianoほどアート志向ではない
- KAほど哲学的でもない
- Bronsonほどキャラ先行でもない
👉 “街にいそうなリアルなラッパー”
🧱 位置関係マップ(感覚的)
抽象・詩性
▲
│ KA
│ Roc Marciano
│
│
│ Meyhem Lauren
│
│ Action Bronson
│
└────────────────▶ キャラ性・娯楽性
ストリートリアル
Meyhemはちょうど真ん中。
🎤 他アーティストとの比較
🆚 Action Bronson
- 共通点:Queens、食・金・生活感
- 違い:
- Bronson → カリスマ+過剰表現
- Meyhem → 抑制・現実感・地味な説得力
👉 Meyhemは“盛らないNY”
🆚 Roc Marciano
- Roc:ミニマル×高級×抽象
- Meyhem:雑多×現実×労働感
👉 Rocが“アートギャラリー”なら
👉 Meyhemは“街角のデリ”
🆚 KA
- KA:精神性・歴史・重層的リリック
- Meyhem:日常会話・皮肉・実感
👉 思想より生活
🧩 Buckwild起用の意味(重要)
2010sには珍しく、
90s本流プロデューサーを“懐古ではなく現役”として使った
- DJ Premier → 復刻寄り
- Buckwild → 更新型
👉 Silk Pyramidsは
「DITCの亡霊」ではなく「DITCの再稼働」
🏗 2010s NYシーン内での評価
- 派手な評価・セールスはなし
- だが:
- DJ
- ラッパー
- Boom Bapファン
からの信頼度は非常に高い
👉 “玄人好みの基準点”
🧠 なぜ重要か?
Silk Pyramidsがなければ:
- NYアンダーグラウンドは
- Roc Marciano系の“高級化”
- Bronson系の“キャラ化”
に偏っていた可能性が高い
Meyhemは
👉 「普通のNYラッパーが生き残るルート」を示した
🏁 総まとめ
Meyhem Lauren in 2010s NY
- 派手ではない
- 革命的でもない
- でも “NYらしさの温度”を保った存在
Silk Pyramidsは
2010年代NYアンダーグラウンドの“基準点”
是非、聴いてほしい1枚


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