
「Cloud 9」は、NY・ブロンクス出身のラッパー Nine(9) が
1996年にリリースした2ndアルバムで、彼の代表作と言われます。
“ガラガラ声 × ハードコア × 90’s NYブームバップ”が詰まった作品です。
以下、全体のテーマ・内容・曲ごとの魅力を詳しくまとめます。
アルバム全体の特徴・テーマ
■ 1. ガラガラ声の極端に個性的なフロー
Nine といえば、喉を潰したような極端なラフ・ヴォイス。
Cloud 9 ではその声を最大限に活かし、
荒々しさ・ストリートの緊張感・ユーモアを同時に表現しています。
■ 2. 90’s NYブームバップのド直球サウンド
- 低音の効いたドラム
- ダークで土臭いサンプリング
- D.I.T.C. 系の空気感
- East Coast Hardcore の王道
プロデューサーには
Rob Lewis、Tony Stoute、Lenny Underwood らが参加。
重くタイトで、とにかく「地元ブロンクスの空気」が濃い。
■ 3. ストリートを描くリアリティ
テーマは
- ストリートの生き残り(survival)
- ライバルへの警告
- 俺こそ本物、という自己主張
- クルー、仲間への忠誠
とても90年代NYらしい ハードコア × リアルトーク。
主な曲ごとの内容
- ■ 01. Yours
- ■ 02. Whutcha Want?(代表曲)
- ■ 03. Any Emcee
- ■ 04. Jeeps, Lex Coups, Bimaz & Benz
- ■ 05. Redrum
- ■ 06. Lyin’ King(2Pac vs Biggie 時代を意識した曲)
- ■ 07. Make or Take
- ■ 08. Ova Confident
- ■ 09. Uncivilized
- ■ その他の楽曲
- プロデューサー構成と制作背景
- 収録曲と歌詞の意味・テーマの深掘り(代表的なもの)
- サンプリング&音の素材について
- リリース当時および90年代NY〜ヒップホップ界での受け取られ方
- Cloud 9 の立ち位置と意味
- プロデューサー構成と制作背景
- 収録曲と歌詞の意味・テーマの深掘り(代表的なもの)
- サンプリングついて
- 後の評価
■ 01. Yours
イントロ的な位置の曲。
自分のスタイルが“偽物とは違う”と強く主張する内容。
■ 02. Whutcha Want?(代表曲)
Nine 最大のヒット曲。
- クセのあるフック
- 分厚いビート
- 自信満々のラップ
内容は、
「お前ら何が欲しい? 俺は常に本物を届けるぞ」
という強烈な自分アピール。
■ 03. Any Emcee
タイトル通り「どんなMCでも相手になる」というバトル曲。
ブームバップビートの上で圧のあるフローを炸裂させる。
■ 04. Jeeps, Lex Coups, Bimaz & Benz
仲間や成功したライフスタイルを象徴する車名を連発。
ハードコアだがどこか遊び心もある90’sヒップホップらしいトラック。
■ 05. Redrum
“Redrum=Murder の逆綴り”。
かなりダークで、裏社会を連想させる語り口。
■ 06. Lyin’ King(2Pac vs Biggie 時代を意識した曲)
裏切りや嘘つきたちを批判する内容。
この時代特有の “東西抗争の余波” を感じさせるテイスト。
■ 07. Make or Take
“奪うか稼ぐか、どっちだ?” というストリートの選択を描く。
サバイバル色が強め。
■ 08. Ova Confident
自信過剰な奴へ向けて皮肉を込めた攻撃的な曲。
■ 09. Uncivilized
文明的じゃない=ワイルドな生き様を肯定するようなメッセージ。
Nine の野生的キャラがそのまま反映されている。
■ その他の楽曲
アルバム全体を通して、
怒り・ユーモア・ストリート哲学が混ざった Nine の世界観が一貫している。
アルバムとしての評価
- 90’sハードコアNYラップの“隠れた名盤”
- Nine の声・個性が最大限に出た作品
- リリース当時はアングラ寄りだが、現在は再評価が高い
“知る人ぞ知る東海岸クラシック”という位置づけ。
いいね。じゃあ、Cloud 9(Nine の1996年作)について、できる限り「曲ごとの歌詞の意味の深掘り」「プロデューサー/サンプリング元」「90年代NY~リリース当時の受け取られ方」を、分かる範囲で書いてみる。ただ――歌詞の全文は著作権の関係で載せられないので、「主なテーマ/歌っている内容」「どう読めるか」の解釈中心になる。
プロデューサー構成と制作背景
- Cloud 9 は主に Rob Lewis がプロデュースを担当。加えて Rockwrecka、Jesse West らもクレジットされている。 (ウィキペディア)
- レコーディングはニューヨーク(ブロンクス、D&Dスタジオなど)で、1995年〜1996年にかけて行われた。 (hip-hop-music.fandom.com)
- 全体として、前作(Nine Livez)と比べて「クールで落ち着いたトラック」が目立つようになった、という評価もある。 (ヒップホップ・フレーバー)
- ただしレーベル(Profile Records)の資金問題やプロモーション不足の影響もあり、同作は商業的にはあまり大きな成功とはならなかった。チャートでは、R&B/Hip-Hopアルバムで最高 #45。 (ウィキペディア)
→ つまり、音的には “NYアンダーグラウンド”“リアルストリート” 寄り。「売れ線」ではなく、「地に足ついたヒップホップ」を目指したアルバム、という感じ。
収録曲と歌詞の意味・テーマの深掘り(代表的なもの)
Cloud 9 のトラックリストは例えばこんな構成。 (Apple Music – Web Player)
| 曲名 | 内容/意味の方向性 |
|---|---|
| Lyin’ King | アルバムのリード・シングル。表向きは「あの“流行”ラップ=マフィア/ギャングスタ調ヒップホップを真似する連中=“偽物”ラッパー”へのディス(批判)」。Nine は「お前らが流行に乗るなら、俺は本物だ」というスタンスを取っている。 (ウィキペディア) つまり、90年代中盤に隆盛を見せていた mafioso/gangsta ラップへのアンチテーゼ、という強いメッセージ性を持つ。 (ウィキペディア) |
| Make Or Take (feat. guest: Smoothe da Hustler) | 「“稼ぐ(make)”か“奪う(take)”か」――ストリートで生き抜くための選択や葛藤をリアルに描く曲。金、成功、ストリートでの生き残りがテーマ。客演の Smoothe da Hustler と組むことで、より “現実感” と “緊張感” を増している。多くのファンにとってこの曲はアルバムのハイライトのひとつ。 (ヒップホップ・フレーバー) |
| Uncivilized | 曲名通り「文明的ではない=“野性”/“ストリートの生き様”」を肯定する歌。ブルックリン/ブロンクス出身の Nine のバックグラウンドとリンクする内容で、“洗練”より“原始/荒々しさ”を選ぶ志向が伝わる。 (Discogs) |
| We Play 4 Keeps / Every Man 4 Himself / No Part a Me など | “自己主張”、“独立宣言”、“裏切りを許さない/誰にも媚びない” といったテーマ。マイク一本、自分の言葉だけで勝負するという “ラッパーの矜持”。「俺はこの道を歩く、自分のルールで」みたいな硬派な姿勢が感じられる。 (Discogs) |
| その他 (Tha Product, Richman Poorman, Jon Doe …) | 曲によっては “社会/ストリートの現実” をほのめかすものもあれば、単純に “ビートに乗って吐き出されるリアル” の連続。アルバムを通じて “スムーズさ” より “生の空気感”、“荒さ” が貫かれている。 (ウィキペディア) |
ポイント:このアルバムの歌詞・テーマは、「ストリートのリアリズム」「偽物へのディス」「サバイバル」「誇張・自尊」「裏切り/忠誠」「金/成功/生き残り」といった典型的90年代NYヒップホップのモチーフを多く含んでおり、しかもそれを “キレイごとなし” でストレートに表現している。
特に「Lyin’ King」「Make Or Take」「Uncivilized」は、当時のヒップホップ/ラップ界の“商業化”“流行のラップスタイル”へのアンチテーゼとも取れる強いメッセージソング。
サンプリング&音の素材について
残念ながら Cloud 9 全曲のサンプリング元が公にすべて明示されているわけではない。だが以下のような記述が見られる:
- 一部ライター/ファンの記憶によると、「Make Or Take」は Ronnie Laws の『Just As You Are』をネタにしている、との言及がある。 (アメーバブログ(アメブロ))
- このように、ファンク/ジャズ〜ソウル系の古いレコードをソースにした “サンプリング主体のビート構成” で、90年代のブームバップ/アンダーグラウンド・ヒップホップの典型。これは、前作でも同じプロデューサー Rob Lewis が “サンプリング重視” のスタイルで制作していた流れを踏襲。 (ウィキペディア)
ただし、公式のクレジットやディスコグラフィで「この曲はこのサンプルを使っている」という明細が残っているものは少なく、ネット上のファン検証が中心のため、“噂” の域を出ないものも多い。
→ つまり “サンプリングの魔術” で “土臭く”“泥臭く”“90年代NYのストリート感” を再現している、という点で、このアルバムのビート/音作りは重要な意味をもつ — ただし、具体的な元ネタを全部洗い出すのは難しい/不確か。
リリース当時および90年代NY〜ヒップホップ界での受け取られ方
- 商業的には、大きな成功とは言えなかった。チャートは R&B/Hip-Hop で #45。Billboard 200入りも逃している。原因としては、レーベルの資金難・プロモーション不足が大きかった。 (ウィキペディア)
- ただし、当時から「アンダーグラウンド/リアルヒップホップ好き」からは一定の評価があった。今では「1990年代ヒップホップ黄金期の“ひそかな名盤”」「マニアックなクラシック」として再評価する声も少なくない。 (洋楽バンザイ)
- 音の地に足ついた泥臭さ、そして “流行” に媚びないスタンスは、90年代中盤〜後半に商業的に華やかになっていった mafioso/ギャングスタ系ラップへのアンチテーゼとして、コアなリスナー層で支持された。特に “偽物を斬る”“リアルを語る” という “HIP HOP の根っこ” を守ろうとする人たちの間で根強い人気。 (Reddit)
- 近年では、「リイシュー」されたり、“90年代ブームバップ回帰/オールドスクール志向リスナー” のあいだで再評価される機会も増えている。これにより、かつては“ちょっとマイナー”だった作品が“隠れた名盤”として再発見されている。 (betweenmusicstore.jp)
要するに、「売れなかったけど内容は本物。90年代NYの、地に足ついたヒップホップのひとつの到達点」として、時間をかけて評価され直してきたアルバム — それが Cloud 9。
Cloud 9 の立ち位置と意味
- Cloud 9 は、1990年代中盤のニューヨーク・アンダーグラウンド/ブームバップの空気を受け継ぎつつ、決して商業主義に乗らない “本物のストリート・ヒップホップ” を体現したアルバム。
- “偽物ラップ” を批判し、“リアル”“サバイバル”“自己の言葉で語る強さ”を掲げ、どこまでも泥臭く地に足をつけた作品。
- 発売当初は商業的には失敗だったが、その“リアルさ”が時を経て評価され、現在では「マニアの間で語り継がれる90sクラシック」のひとつ。
- もしあなたが「90年代NYの荒々しいストリート感」「サンプリング主体のブームバップ」「ヒップホップの原点回帰っぽさ」を感じたいなら、Cloud 9 は名盤のひとつだと思う。
プロデューサー構成と制作背景
- Cloud 9 は主に Rob Lewis がプロデュースを担当。加えて Rockwrecka、Jesse West らもクレジットされている。 (ウィキペディア)
- レコーディングはニューヨーク(ブロンクス、D&Dスタジオなど)で、1995年〜1996年にかけて行われた。 (hip-hop-music.fandom.com)
- 全体として、前作(Nine Livez)と比べて「クールで落ち着いたトラック」が目立つようになった、という評価もある。 (ヒップホップ・フレーバー)
- ただしレーベル(Profile Records)の資金問題やプロモーション不足の影響もあり、同作は商業的にはあまり大きな成功とはならなかった。チャートでは、R&B/Hip-Hopアルバムで最高 #45。 (ウィキペディア)
→ つまり、音的には “NYアンダーグラウンド”“リアルストリート” 寄り。「売れ線」ではなく、「地に足ついたヒップホップ」を目指したアルバム、という感じ。
収録曲と歌詞の意味・テーマの深掘り(代表的なもの)
Cloud 9 のトラックリストは例えばこんな構成。 (Apple Music – Web Player)
| 曲名 | 内容/意味の方向性 |
|---|---|
| Lyin’ King | アルバムのリード・シングル。表向きは「あの“流行”ラップ=マフィア/ギャングスタ調ヒップホップを真似する連中=“偽物”ラッパー”へのディス(批判)」。Nine は「お前らが流行に乗るなら、俺は本物だ」というスタンスを取っている。 (ウィキペディア) つまり、90年代中盤に隆盛を見せていた mafioso/gangsta ラップへのアンチテーゼ、という強いメッセージ性を持つ。 (ウィキペディア) |
| Make Or Take (feat. guest: Smoothe da Hustler) | 「“稼ぐ(make)”か“奪う(take)”か」――ストリートで生き抜くための選択や葛藤をリアルに描く曲。金、成功、ストリートでの生き残りがテーマ。客演の Smoothe da Hustler と組むことで、より “現実感” と “緊張感” を増している。多くのファンにとってこの曲はアルバムのハイライトのひとつ。 (ヒップホップ・フレーバー) |
| Uncivilized | 曲名通り「文明的ではない=“野性”/“ストリートの生き様”」を肯定する歌。ブルックリン/ブロンクス出身の Nine のバックグラウンドとリンクする内容で、“洗練”より“原始/荒々しさ”を選ぶ志向が伝わる。 (Discogs) |
| We Play 4 Keeps / Every Man 4 Himself / No Part a Me など | “自己主張”、“独立宣言”、“裏切りを許さない/誰にも媚びない” といったテーマ。マイク一本、自分の言葉だけで勝負するという “ラッパーの矜持”。「俺はこの道を歩く、自分のルールで」みたいな硬派な姿勢が感じられる。 (Discogs) |
| その他 (Tha Product, Richman Poorman, Jon Doe …) | 曲によっては “社会/ストリートの現実” をほのめかすものもあれば、単純に “ビートに乗って吐き出されるリアル” の連続。アルバムを通じて “スムーズさ” より “生の空気感”、“荒さ” が貫かれている。 (ウィキペディア) |
ポイント:このアルバムの歌詞・テーマは、「ストリートのリアリズム」「偽物へのディス」「サバイバル」「誇張・自尊」「裏切り/忠誠」「金/成功/生き残り」といった典型的90年代NYヒップホップのモチーフを多く含んでおり、しかもそれを “キレイごとなし” でストレートに表現している。
特に「Lyin’ King」「Make Or Take」「Uncivilized」は、当時のヒップホップ/ラップ界の“商業化”“流行のラップスタイル”へのアンチテーゼとも取れる強いメッセージソング。
サンプリングついて
残念ながら Cloud 9 全曲のサンプリング元が公にすべて明示されているわけではない。
- 一部ライター/ファンの記憶によると、「Make Or Take」は Ronnie Laws の『Just As You Are』をネタにしている、との言及がある。 (アメーバブログ(アメブロ))
- このように、ファンク/ジャズ〜ソウル系の古いレコードをソースにした “サンプリング主体のビート構成” で、90年代のブームバップ/アンダーグラウンド・ヒップホップの典型。これは、前作でも同じプロデューサー Rob Lewis が “サンプリング重視” のスタイルで制作していた流れを踏襲。 (ウィキペディア)
ただし、公式のクレジットやディスコグラフィで「この曲はこのサンプルを使っている」という明細が残っているものは少なく、ネット上のファン検証が中心のため、“噂” の域を出ないものも多い。
→ つまり “サンプリングの魔術” で “土臭く”“泥臭く”“90年代NYのストリート感” を再現している、という点で、このアルバムのビート/音作りは重要な意味をもつ — ただし、具体的な元ネタを全部洗い出すのは難しい/不確か。
後の評価
- 商業的には、大きな成功とは言えなかった。チャートは R&B/Hip-Hop で #45。Billboard 200入りも逃している。原因としては、レーベルの資金難・プロモーション不足が大きかった。 (ウィキペディア)
- ただし、当時から「アンダーグラウンド/リアルヒップホップ好き」からは一定の評価があった。今では「1990年代ヒップホップ黄金期の“ひそかな名盤”」「マニアックなクラシック」として再評価する声も少なくない。 (洋楽バンザイ)
- 音の地に足ついた泥臭さ、そして “流行” に媚びないスタンスは、90年代中盤〜後半に商業的に華やかになっていった mafioso/ギャングスタ系ラップへのアンチテーゼとして、コアなリスナー層で支持された。特に “偽物を斬る”“リアルを語る” という “HIP HOP の根っこ” を守ろうとする人たちの間で根強い人気。 (Reddit)
- 近年では、「リイシュー」されたり、“90年代ブームバップ回帰/オールドスクール志向リスナー” のあいだで再評価される機会も増えている。これにより、かつては“ちょっとマイナー”だった作品が“隠れた名盤”として再発見されている。 (betweenmusicstore.jp)
要するに、「売れなかったけど内容は本物。90年代NYの、地に足ついたヒップホップのひとつの到達点」として、時間をかけて評価され直してきたアルバム — それが Cloud 9。
是非、聴いてほしい1枚です。


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